第1回  ロコモコーディネーター全国大会

日  時:2020年2月2日(日)11:00~15:00

会  場:品川プリンスホテル メインタワー15階「トパーズ」

〒108-8611 東京都港区高輪4-10-30  TEL:03-3440-1111

心配された新型ウィルス感染症拡大の報をよそに100名を超える参加者を集め、充実した内容で4時間大いに盛りあがりました。

次  第:

司会 SLOC副理事長 二階堂 元重

11:00~12:00

・ 開会の辞 SLOC副理事長 林  承弘

・ ご挨拶  日本臨床整形外科学会(JCOA)理事長 新井 貞男 先生

SLOCからの報告

1)SLOC・ロコモコーディネーターの仕事と今後の活動指針

SLOC理事長  藤野 圭司

 

2)ロコモコーディネーター養成事業と活動報告

SLOC総務委員会アドバイザー 大町 かおり

 

12:40~13:00

第1回ストップ・ザ・ロコモ!アワード表彰式

・金 賞  1件 副賞 金30万円

・銀 賞  1件 副賞 金10万円

・銅 賞  2件 副賞 金  5万円 

・SLOC奨励賞 / アイデア賞 / 努力賞 各1件 副賞 金 2万円

13:00~14:30

パネルディスカッション

「ロコモコーディネーター活動の未来」

(座 長) SLOC副理事長 原田  昭  SLOC副理事長 長谷川 利雄

 

(演 者)

1)宮崎大学での活動

宮崎大学医学部感覚運動医学講座整形外科学分野 教授 帖佐 悦男 先生

 

2)診療所での活動                                     ~医療機関でのロコトレ教室から地域でのロコトレ教室へ~

SLOC理事 宮田 重樹

 

3)JCOA活動との連携

JCOA理事長・SLOC理事 新井 貞男

 

4)ロコモコーディネーターとして

ロコモコーディネーター 渥美 教介

 

5)地域での活動

SLOC理事 藤田 芳憲

14:30~15:00

総合討論

15:00

・閉会の辞 SLOC顧問・理事 田辺秀樹

 

 

 

第1回ストップ・ザ・ロコモ!アワード 表彰式

(受賞作品 / 以下敬称略)

*金 賞

細江 浩典 宮嵜 友和(名古屋市 / 名古屋第二赤十字病院 木村病院)

名古屋市東部八事地区におけるロコモ予防の取り組み
ー「いつでも・どこでも・だれでもロコモ予防外来」の実践 ー


 

♦名古屋市八事地区にネットワークされた病診病病連携システムを背景に、院内に「ロコモ予防外来」を開設し、多職種連携によるロコモ度に応じたシステマティックな対応を展開しています。

♥この度は、第 1 回ストップ・ザ・ロコモ!アワードの金賞に選んで頂きましたことを心 から感謝いたします。全国各地で多くの取り組みがされている中で評価して頂いたことは 大変励みになり、今後も地域の健康増進の為に活動していく決意を強く持ちました。賞金 の 30 万円は私たちが活動する NPO 法人で管理し、八事ロコモ手帳に替わるアプリの開発、 指導マニュアルの更新、ロコモ予防指導者の育成など、今後の新たな活動に使用させて頂 きます。

今回の大会で拝聴した各地域での取り組みは大変参考になりました。自治体や地域包括支援センターと連携し、地域でロコモ予防を展開することの必要性を感じました。また、 ロコモ普及員の養成がロコモコーディネーターの重要な役割の一つであることも再認識 し、地域の民生委員や老人会などと関わりを作っていくことが今後の課題であると感じま した。私たち専門職が講座を実施したり、教室を主催するだけでなく、住民が主体となり 自主運営できる「通いの場」を地域に創出することが介護予防を推進するために必要であ ることに気づくことができました。

今後も「いつでも・どこでも・だれでも ロコモ予防外来」を継続し、実績を積み重ねて いきたいと思います。名古屋市東部八事地区におけるロコモ予防の新たな取り組みも積極 的に行い、また活動報告ができるように励んでいく所存です。ありがとうございました。

*銀 賞

松﨑久実子(船橋市 / 船橋整形外科西船クリニック)

船橋整形外科西船クリニックにおけるロコモの取り組み


 

♦外来1日平均575名、PT24名という西船クリニックでは、院内多職種連携で、定期的に 半年ごとのロコモ検診を継続的に行っていて、昨年9月からは船橋市の介護予防事業にも参画しています。

♥私は 2016 年にロコモコーディネーター資格を取得しましたが、はじめはロコモについ て何をどのように進めていけばいいのか全くわかりませんでした。 看護師としてロコモにどのように向き合っていけばいいのか、手探りの中悩みながら 活動を進めてまいりました。 きっと参加された皆さまも、このような思いを抱えていらっしゃった方もいるかと思いま す。 今回ストップ・ザ・ロコモ!アワードにおいて、ロコモコーディネーターの皆さまの活動 を共有させて頂き、私にとって大変実りある大会でした。

アワードでは銀賞を頂き、大変感謝しております。次年度からクリニック内だけではな く、船橋整形外科グループでの連携などにも取り組んでいきたいと思います。 今後もこのようにコーディネーターが活発に交流出来る大会を開催して頂けるようお 願い申し上げます。 まだまだコーディネーターとして未熟ではございますが、今後ともどうぞよろしくお願い 申し上げます。

*銅 賞

山田祐花子 大西 華絵(浜松市 / 浜松市リハビリテーション病院)

「市民」による「市民」のためのロコモ・介護予防実践モデル

 

♦浜松市内のロコモコーディネーターは平成26年以降4年間、市の要請でボランティアを対象に定期的に「ロコモ普及員養成講座」を開いています。昨年度浜松市内442のサロンでロコトレ教室参加者が9,000名、これまで市が認定した「ロコモ普及員」は、累計1,750名にまで達しています。

♥今回、第1回ロコモコーディネーター全国大会にて、銅賞に選んでいただいきありがとうございます。浜松市リハビリテーション病院では、ロコモ普及員の輩出の活動を促進する取り組みと同時に、ロコモ予防と介護予防を目的とした市民いきいきトレーナーの育成をしております。

約9年のトレーナー養成事業を経て、今回このような賞をいただき、スタッフ一同大変嬉しく、今後の励みとなります。トレーナーの地域での活動機会も増えてきているため、引き続き活動継続に向けた支援をしていきたいと思っております。

大会に参加し、各施設・病院での活動報告を知ることができ、とても参考になりました。参加の継続を促すために、単発ではなくコースにしてみることや、イベントのコラボ、男性を増やす工夫などの意見があり、今後の運営にもいかせていけたらと思いました。

 

*銅 賞

川口 直樹(岡山市 / 竜操整形外科病院)

ストップ・ザ・ロコモ!アワード 当院の取り組み 「院内・出張・こどもロコモ教室」

 

♦川口さんの病院ではロコモコーディネーター中心になって、ロコモアドバイスドクターの資格をもっている医師、看護師、さらには管理栄養士、健康運動指導士など多職種がone teamで連携することで、ロコトレ指導から栄養相談までがスムースに行える体制を整えたうえで「院内」「出張」「こども」3種類のロコモ教室を定期的にすべて無償で運営しています。

♥~出会い・課題・躍進の連続~                                まず始めに、アワード銅賞受賞の連絡を全国ストップ・ザ・ロコモ協議会(以下、SLOC)会長の藤野先生から直々にお電話を頂き、お祝いの言葉を頂戴したことには大変感動致しました。

大会につきましても開会の辞から閉会の辞におけるまで、ロコモコーディネーターの具体的な活動の場や活動例、参加者の傾向や今後の活動方針等が余すことなく準備されており、普段から現場で活動する私たちを最優先に考えた内容で明日からの運用に使えるものばかりでした(実際に運用しています)。

それと同時に金賞・銀賞を受賞された方々の素晴らしい活動内容は勿論、前線で活躍される参加者との情報交換や、政治的背景からみたロコモの現状や課題等を再認識することで、今後の具体的な目標と多様なツールを獲得できる大変有意義な時間となりました。

最後になりますが今大会に参加しロコモコーディネーターに対する本会(SLOC)からの激励の心意気を改めて実感いたしました。今後もロコモを通じての健康寿命の延伸を目標に精進していきたいと思います。

*SLOC奨励賞

奥山惠理子  菅野 真紀 (浜松市 / 浜松人間科学研究所)

浜松市ロコモ予防啓発運動

 

♦浜松市には現在市内施設勤務のロコモコーディネーターが246名、そのうち約100名の方が市の介護予防事業に携わっています。今回お二人は市から委託された「認知症対策モデル検証事業」の中で、そのロコトレ効果について検証し報告しています。

*アイデア賞

尾道 翔 石田高義 (富山市 / 西能クリニック)

「ロコケン」 ー私たちのロコモ予防啓発活動ー

 

♦「富山県のロコモをゼロにする!」を合言葉に年に1回、県民を対象に院内多職種連携で多彩なロコモ予防啓発イベント「ロコケン」を開催しています。文字通り「ロコモの見聞。健康寿命。レッツ検診。」マスコットも「ロコ犬」です。

♥今回、第1回ロコモ!アワードにてアイデア賞を頂けたことは、当法人における取り組みが一定の評価を得られたものと大変嬉しく思います。同時に、全国各地で活動されているロコモコーディネーターのさまざまな活動に触れることで、自分たちのおかれている現状や課題に気づかせてくれるものとなりました。

高齢化が進むわが国にとり、今後ますます運動器疾患も増加していくことが見込まれる中で、私たちロコモコーディネーターが果たすべき役割は限りなく多いような気がします。

「啓発」や「予防」は勿論のこと、どのように「継続」しどのように「連携」していくかが、今後さらに求められるのではないかと思います。

今回の全国大会で得られた情報や知識をもとに、更なる高みを目指して今後も多職種連携にて「ロコケン」の発展を目指します。

この賞を頂けたことは「ロコモ」に関わるすべての職員の励みとなるものです。本当にありがとうございました。

*努力賞

井上祐次郎(板橋区 / 整秀会田辺整形外科・さくら整形外科医院)

参加者能動型サロンへの試み

 

♦井上さんの職場ではこれまで「参加者受動型」という形で、40回以上の区民公開講座を開催しています。一方、3年前からはロコモコーディネーターが中心になってサロン参加者自らが「プログラム」の企画・実践に関わるという「参加者能動型」の「ロコモサロン」の運営に携わっています。さらにはそこからリーダー、つまりロコモ普及員の養成まで手掛けています。

♥ロコモアワードにて努力賞を頂き、誠にありがとうございました。全国で多くの活動があるなかで受賞でき、これまでの活動への肯定・未来への励みになり、スタッフ一同大変感動致しました。

一方で、セミナーやロコモサロンなどの開催には、「仲間」の協力や理解が必要不可欠であることは普段より実感していましたが、どの施設でも同様の悩みがあることが分かりました。

我々の地域では、参加者受動型を中心に活動をして参りましたが、今後は参加者能動型へ方向転換していく方針です。また、ロコモの普及や啓発活動は行政を巻き込み、地域の他施設や住民が一体になることが重要と再確認できました。

ロコモの研究の方向性・必要性も認識したので、多くの良い見本を取り込みながら前進していきたいと強く感じられる全国大会でした。


(審査基準)

・応募締切後、実行委員会にて書類審査を行い、各賞を決定しました。

・アワードは以下の審査基準に基づいて総合的に評価しました。審査に関するお問い合わせにはお答えできません。

1.必要性・重要性 2.新規性・独創性 3.可能性・具体性 4.体制・整備 5.経費の妥当性 6.倫理面 7.総合評価

各項目について10段階で点数化し、さらに推奨の強さをA・B・Cで評価した上で、最終審査を行いました。

(全29作品一覧 / エントリー順 )

1. 岡田 智史(金沢市 /整形外科米澤病院)                                                                                 当院におけるロコモティブシンドローム予防啓発の取り組み

2. 駒形 芳和(福岡市 / デイサービスはなことば さくら名島)                当地域における介護予防への働きかけ

3. 高野 義隆(新潟市 / 新潟リハビリテーション病院 )                                                          ロコモコーディネーター活動報告

4. 長谷川整形外科(千葉市 / 柴田竜汰・宮澤悠介・伊藤祐太朗・菊池成光)           健康セミナーを通じた啓発活動

5. 眞田 千晴(堺市 / 生長会ベルクニック)                         特定保健指導におけるロコモ度テストとロコトレ導入の意義

6.  井出本憲克(広島市 / 浜脇整形外科リハビリセンター)                                                   Work towards Self-medication ~セルフメディケーションを目指して~

7. 石川 葉子(福岡市 /西区地域包括支援センター )                     ロコモ予防  ~高齢者から幼児への取り組み~

8. 林整形外科 (岩槻市 / 中村美奈子・直野美枝子・中川敏幸)                  7年間患者さんと一緒に行ったロコモ体操(診療前のロコモ体操から見えたもの)

9. ワイエムエス八尋整形外科(福岡市 / 大久保謙太朗・井上 卓・小宮 寛子)         「見せよう!! 指導しよう!! 教育しよう!!」 DVD制作

10. 佐藤 隆太(朝霞市 / TMGあさか医療センター )                     埼玉県朝霞市におけるロコモコーディネーター活動報告 ~リハビリ専門職の特性を生かした関わり~

11. 井上祐次郎(板橋区 /田辺整形外科医院・さくら整形外科医院)               参加者能動型サロンへの試み

12. 奥山惠理子  菅野 真紀 (浜松市 / 浜松人間科学研究所)                 浜松市ロコモ予防啓発運動 

13. 河合 浩一(名古屋市 :小林整形外科)                                                                            ロコモ啓発運動

14. 今関 礼章(掛川市 /あかりクリニック)                         心と体と内臓を整えるコアロコモ体操の取り組み

15. 細江 浩典 宮嵜  友和(名古屋市 / 第二赤十字病院 木村病院)             名古屋市東部八事地区におけるロコモ予防の取り組み ー「いつでも・どこでも・だれでもロコモ予防外来」の実践ー

16. 山田 健太(一宮市/市立木曽川市民病院)                        地域におけるロコモ予防啓発運動 ~木曽川ハツラツ体操~

17. 小山 舞子 松本 健太(仙台市 /仙台北部整形外科)                   当院通所リハビリの活動報告 ~ロコモティブシンドロームに対する評価とサービスへの工夫と取り組み

18. 松﨑久実子(船橋市 /船橋整形外科西船クリニック)                    船橋整形外科西船クリニックにおけるロコモの取り組み

19. 川口 直樹(岡山市 /竜操整形外科病院)                                                       ストップ・ザ・ロコモ!アワード 当院の取り組み

20. 川野 直美(堺市 /植田クリニック)                           リハビリ登山について

21. 滝谷 知之(水戸市 /石島整形外科医院)                         ロコモティブシンドロームに対する取り組み

22. 尾道 翔 石田高義(富山市 /西能クリニック)                     「ロコケン」ー私たちのロコモ予防啓発活動ー

23. 山田祐花子 大西 華絵(浜松市 /浜松市リハビリテーション病院)                          「市民」による「市民」のためのロコモ・介護予防実践モデル

24. 福井 友賀(豊川市/ふくい整形外科リウマチリハビリクリニック)             子供の職業体験イベントを通じたロコモ予防啓発活動の試み

25. 野沢 勇太(長岡市 /特別養護老人ホーム あおいの里・長岡)               機能訓練指導員による集団活動の役割と実際

26. 田中まき整形外科(中央区 /森 雄輝 高橋 孝輔)                        ロコトレを出展しよう! ーロコモ認知度アップのためにー

27. 副島 秀樹(武雄市 /篠田整形外科)                                                                                当院でのロコモティブシンドローム予防啓発活動の取り組み

28. 藤森 頌平(浜松市 /藤野整形外科医院)                                                                            藤野整形外科医院が行っているロコトレ教室

29 松岡  洸(直方市 /一寿会 西尾病院)                                                                             病院で取り組む体力測定と介護予防教室事業活動の報告

                       

更新日2020/03/09