1.ロコモについて(上級編)2.Healthy life Expectancy & Locomotive Syndrome  3.要介護者へのロコトレの効果 4.ロコモの解釈(介護予防の観点から) / 私見 5. JCOAコロナ自粛後の身体変化に関するアンケート調査結果  ーコロナロコモとコロナストレスー

5. JCOAコロナ自粛後の身体変化に関するアンケート調査結果    ーコロナロコモとコロナストレスー 2020年

                                     二階堂 元重

 

(目的)新型コロナウィルスの感染拡大は、国民にとって広範囲の行動抑制を余儀なくされ、自粛解除後もなお、新しい生活様式として一定の社会活動の制限を求められている。長期間自粛生活を強いられたことがいかに個々の運動機能に影響を与えたかを検証すべく、整形外科外来などを受診した全世代の患者並びにその家族を対象に、身体の変化に関するアンケート調査を行った。

(対象)JCOA会員医療機関などを訪れた患者並びにその家族

(方法)ウェブ選択肢回答形式又は用紙記入形式

(期間)令和2720日〜812日 (実日数16日間)

(内容)

緊急事態宣言解除後2ヶ月経過から調査を開始、単純集計ならびにクロス集計により分析を行なった。質問項目は以下の如くである。

. 運動について

 1) 自粛前・自粛中運動を行なっていたか

 2) 運動の種類

 3) 自粛前の運動頻度

 4) 自粛中の運動時間

. 自粛後の身体の痛みと部位

. 自粛後身体の変化の主観的評価

 1) 運動器機能の変化(コロナロコモ:ロコモ早期兆候3項目)

  ①つまづきやすくなった

  ②階段が昇りづらくなった

    ③速く歩けなくなった 

 2) 体調の変化(コロナストレス:精神身体ストレス4項目)

  ①体力がなくなった ②疲れやすくなった ③気力がなくなった ④体重が増えた(コロナ肥満)

 3) 子どもロコモ休校前、休校中における小・中・高校生の運動頻度・時間ならびにスマホ・ゲームに費やす時間が身体に及ぼすストレスおよび身体の痛み、体重、姿勢について 

(結果)

. 回答者の属性

有効回答者数は12,254名、男性4,799(39.2%)、女性7,445(60.8%)であった。最も多かったのは70 2,62921.5%、以下60代、50代、40代、80代〜30代、20代〜の順で、60代以上が全体の半数超え51.4%を占めていた。一方学童生徒は全体の6.7%であった。(図 1)

. 運動について

1)運動を行なっていたか

自粛前運動をしていた人は6,634 54.2%、自粛中は6,72655.7%とやや増加していた。運動者の年代別割合は学童生徒で82.5%と著明に高く、20代から50代の青壮年期では平均44.3%、特に30代で39.3%と最も低かった。高齢者になるとむしろ平均58.7%、特に70代では62.9%と高い割合を示していた。自粛中の運動者は特に30代で11.0%自粛前より増加、逆に学童生徒で5.4%、70代、80代で2.2%減少していた。(図 2)

2)運動の種類

ジョギング、散歩を含めウォーキングが34.4%と最多で、次いでロコトレ・エアロビ・フィットネス13.5%、以下表の示す通りであった。最も多かったジョギング、散歩・ウォーキングの年代別割合は、20代以降では平均45.7%で、ほぼ年齢とともに増加し、70代では51.1%であった。(図 3)

3)自粛前の運動頻度

「週に2〜3回」が最多24.1%で、高校生の55.5%、中学生の40.4%かつ80代〜の24.5%が「毎日」運動を行なっており、両極で高い割合を示していた。(図 4)

4)自粛中の運動時間

「1時間以内」が45.1%最多で、高校生の12.7%、中学生の9.4%が「3時間以上」運動を行っていた。  (図 5)

. 自粛後身体の痛み

3,724 30.4%の人が身体のどこかが痛いと回答した。小学生と〜20代で20%以下と低かった以外、ほぼ年齢別割合は一定していた。内訳では「頚・腰」の痛みが55.2%最多で、〜20代をピークに子どもを除く全ての年代で半数以上を占めていた。一方小学生の40.5%、中学生の29.6%が「足・足関節の痛み」を訴えていた。(図 6)